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やさしい手
〜ホームヘルパー
(訪問介護・在宅介護)体験記〜

ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事で入らせていただいているお宅があります。

ある日、その利用者さんと一緒にスーパーに食料品を買いに行くことになりました。

暖かい春の日でした。天気は快晴。

利用者さんは車椅子を利用されているので、私は車椅子を押して外出。そして特に問題もなくスーパーに到着。

その利用者さんは下肢が全く動かないわけではないのです。手すりがあれば、少し、歩くことができます。

その日も利用者さんは、手すりがある場所を見つけて、立って、少し「伸び」をすることにしました。

車椅子を手すりの真横にしっかりと停車させ、私がそばに居る状態で、利用者さんは手すりを使い、立ちました。少し伸びをされました。そして、車椅子に座りなおす時です。

その時。横から人の手が伸びてきました。

前を通った通行人の一人が、利用者さんが転倒するのではないかと思い、突然、利用者さんの体を抱えたのです。

私と利用者さんはビックリ。

私がそばでいる時点で、私が利用者さんの体に触れない時点で、それは利用さんが一人で体を動かす事ができる、車椅子に自分で座れる、という意味なのですが、その通行人の人に、そういう私たちの関係性が分かるはずもありません。

その方は、利用者さんを抱えて、車椅子に固定されました。

私たちはびっくり。

私はその方に、「お一人でできます。大丈夫です。ご協力ありがとうございました。」と伝えました。

その通行人の方のお気持ちはすごく嬉しいのです。本当に転倒しそうになっていたのであれば、その方のお陰で危険が回避できた、ということになりますから。

その後、利用者さんは不機嫌になってしまいました。

その方は、人の手をとることが嫌いで、それでなくても「自分一人でできること」を「頼んでもいないのに」他の人にされるが嫌で(それはまあ、そうですよね・・)、ましてやその相手が、自分の援助者(ここではホームヘルパーである私)ではなく「通りすがっただけ」の人だったわけですから・・。

その利用者さんは、私たち、ホームヘルパーにさえ、そういう手伝いをされるのは嫌いなのです。

その利用者さんが一番、苦手、とすることだったのです。

その通行人の方の親切心は分かります。心から、ありがたい。

ですが、見知らぬ人が突然自分の体を介護しようとする。

それは利用者さん本人にしてみれば、恐怖であり、プライドが大変傷つくことなのです。

その通行者の人にとって、そばにいる私は、頼りない付き添いの人に見えていたかもしれません。「自分が手を貸さないと車椅子の人が倒れる!!」
と思ってのことかもしれません。

本当の緊急事態でなかったので、事なきを得ましたが・・。

ホームヘルパーの仕事をしていていいなと思うのは、1対1でじっくりと利用者さんとお付き合いができるところです。だからその時も、利用者さんが「伸び」をする時も、じっくりと構えて待つことができていたのですが・・。

外出先では、こんなこともあります。


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