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利用者さんと理想の住宅を語る 〜ホームヘルパー (訪問介護・在宅介護)体験記〜 ![]() |
■高齢者向け、障がい者向け住宅を思ふ
私が仕事で高齢者や障害者の方々のお宅に行きます。 なので当然色々なお宅にお伺いすることになるのですが・・。 私が担当させていただている利用者さんは、持家にお住まいの方よりも、マンションやアパートなどにお住まいの方が多いです。 都道府県や市が運営している賃貸マンションが多いですねー。 そうそう、私、最新式(最新式に私には見える)バリアフリー住宅っていうのを初めて見たのは利用者さん宅だったんですよね。 新しいマンションに住み替えて1年目、という方のところに行った時のことはよく覚えています。 ある身体障がいをお持ちの利用者さん宅です。 部屋の段差が全然なくて感動しました。玄関部分には少しの段差がありましたが、それも「す・こ・し」の段差。 車椅子の外出援助をする時も、何の問題もない段差でした。 利用者さん、お母さん、共に、この住環境が理想的だ、とおっしゃっています。
持家と比べれば、狭いですし、自由度も低いかもしれないんですが・・。 利用者さんの仰るとおり。住みやすいんです。 私もこういうところが理想かな。 ■住宅が命とりになるかもしれない・・ 逆に、とても古いアパートにお住まいの方もおられます。段差も多く、利用者さん大丈夫かな・・?と思うことも多いです。 在宅介護に関わっている方なら分かると思いますが、段差で転んで骨折した場合・・たった一度の骨折のせいで、そこから寝たきりになる高齢者の方もおられるわけで・・。 環境が命とりになる、と言われる由縁はそのあたりにありますよね。 ■持家より賃貸マンションの方がいい!? そしてこれはまた別の、ある高齢者の方の話。 この方はとても広い持家にお住まいなのです。 ですが、理想は、持家を売り、マンションに住むことなのだそうです・・! ひええええ。もったいなーいっ。 田舎の、とても環境のいいところにお住まいなのに・・。 何故ですか?と聞くと・・。 今の持ち家では、 ・夜が怖すぎる ・隣の家が遠い ・何かあって叫んでも誰も来てくれない ・医者もスーパーも何もかも遠い からなんだそうです。 マンションというのは、 隣の部屋の声が聞こえたり、 廊下で誰かにすれ違ったりする。 人との交流が持家に住むより多い気がするそうです。 持家にいる時は、家から一歩出ても十歩(笑)出ても、 だーれにも会わない。 寂しいし、怖い。そうです。 まあ、マンションに住んでいても、「いざ」ということがあった時に、必ずしも隣人がそれに気付いてくれるとは限らないですが・・。 それでもまあ、マンションの一歩外に出たところに倒れていたら、誰か気付いてくれるかも、という話になりました。 その方の持家では、それをやっても誰も気付いてはくれないだろうと。 ■住宅を得るために・・最後の選択・・!? 最後に別の利用者さんのお母さんの一言。 私が死んだら、家が建つから。 そういう保険に入っているから。 そういう話には・・返事に困りますっっ!! (お母さんが死んだら悲しいわーっっ!!!) |